アウトドアクッカーを探し始めると、必といちどは目にする「Trangia Storm Cooker(トランギア ストームクッカー)」。スウェーデン生まれのこのクッカーセットは、長年にわたって世界中のキャンパーに愛され続けている名品です。
でも、いざ買おうと思ったときに、シリーズや型番の多さに「どれを選べばいいんだろう?」と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Trangia Storm Cookerの各シリーズの違いを中心に、自分にぴったりのモデルを見つけるための選び方をわかりやすく解説していきます。この記事を読めば、シリーズごとの特徴や自分に向いているモデルがきっと見えてくるはずです。
Trangia Storm Cookerとは?
まずは、Trangia Storm Cookerがどんなクッカーなのか、簡単にご紹介しておきましょう。
Trangia Storm Cookerは、スウェーデンのTrangia社が生み出したウインドシールド(風防)一体型のクッカーセットです。バーナー、コッヘル(鍋)、フライパンがすべてコンパクトに収納できて、さらに風防がついていることで、風の強い野外でも安定した調理ができるのが大きな特徴です。
通常はアルコールバーナーが標準装備されていますが、オプションのガスバーナーに交換して使うことも可能。焚き火やシングルバーナーとはまた違う、「これひとつでなんでもできる」安心感が、長く愛される理由のひとつですね。
まずはシリーズの全体像を把握しよう
Trangia Storm Cookerを選ぶときに、まず押さえておきたいのがシリーズの全体像です。大きく分けると、サイズが異なる4つのシリーズが存在します。
- 25シリーズ:収納時直径約22cm。3〜4人向けのスタンダードサイズ。
- 27シリーズ:収納時直径約18.5cm。1〜2人向けのコンパクトサイズ。
- 35シリーズ:25シリーズと同じ直径22cm。主にカラーや付属品のバリエーション違い。
- 37シリーズ:27シリーズと同じ直径18.5cm。27シリーズのバリエーション違い。
つまり、基本的なサイズ選びは「25/35シリーズ」と「27/37シリーズ」の二択と考えてしまってOKです。
さらに、それぞれのシリーズの中に、素材や付属品の違いで複数のモデルがあります。たとえば型番の末尾に「-4」や「-5」といった番号がつくのですが、これらは主に「ケトル(湯沸かし用の小さなヤカン)」の有無を示しています。このあたりは後ほど詳しく見ていきますね。
あなたに合うサイズは?25シリーズ vs 27シリーズ
Trangia Storm Cooker選びで最初に考えるべきは、「自分はどのくらいの人数で使うのか?」という点です。
25シリーズ(3〜4人用)
25シリーズは、収納時の直径が約22cm。家族でのキャンプや、グループでの調理に適したサイズです。
鍋は1.5Lと1.75Lのふたつが付属し、フライパンも大きめ。3〜4人分の食事を一度に作れるのは、ファミリーキャンプや大人数でのバーベキューシーンで大きなメリットになります。
ただし、その分コンパクトさは犠牲になります。重量も1kgを超えるモデルが多く、バックパッキングよりも、車やバイクでの移動を前提としたキャンプスタイルに向いています。
こんな人に25シリーズがおすすめ
- 家族やグループでキャンプに行くことが多い
- 車やバイクでの移動がメイン
- ひとつのクッカーでしっかりとした料理を作りたい
向いていない人
- ソロキャンプがメイン
- とにかく荷物を軽くしたい
- コンパクト収納を最優先する
27シリーズ(1〜2人用)
27シリーズは、収納時の直径が約18.5cmと、25シリーズよりひと回り小さいサイズです。鍋の容量は各1Lと、1〜2人分の食事にちょうどよいサイズ感です。
重量も約690gとかなり軽量(素材や付属品によって変動します)で、ソロキャンプやテント泊を前提としたバックパッキングにも対応しやすいのが特徴です。
こんな人に27シリーズがおすすめ
- ソロキャンプやデュオキャンプがメイン
- 荷物の軽量化を重視する
- コンパクトなギアが好き
向いていない人
- 3人以上のグループで使う予定がある
- 大きな鍋やフライパンが必要な料理をしたい
ちなみに、サイズ感は「25シリーズ=35シリーズ」「27シリーズ=37シリーズ」で共通です。35や37は、主にカラーや特別な付属品の違いがあるので、サイズで迷ったらまず25か27かを決めてしまいましょう。
素材の違いで選ぶ|超軽量アルミ vs ハードアノダイズド
Trangia Storm Cookerには、いくつかの素材バリエーションがあります。代表的なのが「超軽量アルミ」と「ハードアノダイズド(硬質アルマイト)」の2種類です。
超軽量アルミ
超軽量アルミは、その名の通り軽さが最大の特徴です。熱伝導が非常に良いので、火の通りがよく、ムラなく調理できます。価格も比較的抑えられています。
ただし、柔らかい素材のため、傷がつきやすいというデメリットもあります。金属製のヘラやタワシでゴシゴシ洗うと傷の原因になるので、取り扱いにはやや注意が必要です。
ハードアノダイズド(硬質アルマイト)
ハードアノダイズドは、アルミの表面を硬質な皮膜でコーティングした素材です。超軽量アルミよりも傷つきにくく、耐久性に優れています。焦げ付きにくい性質もあるので、初心者の方にも扱いやすいでしょう。
ただし、超軽量アルミよりも若干重量が増し、価格も高くなる傾向があります。
素材選びの目安
- 軽さとコスパを最優先する → 超軽量アルミ
- 耐久性や扱いやすさを重視する → ハードアノダイズド
どちらの素材を選んでも、基本的な構造や性能に大きな差はありません。自分の優先順位に合わせて選ぶのがよいでしょう。
ケトルの有無も重要なポイント
Trangia Storm Cookerの型番を見ると、末尾に「-4」や「-5」といった数字がついていることに気づきます。これらは、ケトル(湯沸かし用の小さなヤカン)の有無を示しています。
- -4系:ケトルが付属するモデル
- -5系:ケトルが付属しないモデル
たとえば、Trangia Storm Cooker 25-6 ULはケトル(0.9L)が付属していますが、Trangia Storm Cooker 35-5ULはケトルが付属していません。
ケトルがあると、お湯を沸かすときに別途ヤカンを持っていく必要がないので、コーヒーや紅茶、カップ麺などを頻繁に作る人にはとても便利です。ただし、その分重量と収納スペースは増えます。
「お湯を沸かすだけなら他の方法がある」という人は、ケトルなしのモデルを選んで軽量化するのもアリです。特に27シリーズ用のケトル(0.6L)は別売りされているので、あとから追加購入することも可能です。
おすすめのモデルを紹介
ここまでを踏まえて、実際にどのモデルを選べばよいのか。いくつか具体的なモデルをピックアップして紹介します。
1. Trangia Storm Cooker 25-6 UL
25シリーズの代表的なモデルで、ケトル付きの超軽量アルミ仕様です。収納サイズは直径22cm×高さ10.5cmで、重量は1085g。3〜4人用の鍋(1.5Lと1.75L)とフライパン、0.9Lのケトルがセットになっています。
家族キャンプやグループでの調理に最適で、湯沸かしもこれひとつで完結するので、キャンプの定番メニューからコーヒーブレイクまで幅広くこなせます。
【特徴】
- 収納サイズ:約φ220×105mm
- 重量:1085g
- 素材:超軽量アルミ(鍋内部はフッ素加工)
- 付属品:1.5L鍋、1.75L鍋、フライパン、0.9Lケトル、B25アルコールバーナー、ウインドシールド
【メリット】
- ケトルが付属しているので湯沸かしが便利
- 3〜4人分の調理に対応
- アルミ製で軽量
【デメリット】
- 重量が1kgを超える
- ソロユースには大きすぎる
【向いている人】
- 家族やグループキャンプが多い
- お湯を沸かす機会が多い(コーヒーやカップ麺など)
- 車やバイクで移動するキャンパー
【向いていない人】
- ソロキャンプメインの人
- とにかく荷物を軽くしたい人
2. Trangia Storm Cooker 35-5UL
25シリーズと同じ直径22cmのサイズですが、こちらはケトルが付属しないモデルです。重量は905gで、ケトルがない分だけ軽量化されています。
特に注目したいのが、日本限定のブラックカラーバリエーションがあること。通常のシルバーとはひと味違うスタイリッシュな見た目が魅力で、デザイン性を重視する人にも人気です。
【特徴】
- 収納サイズ:約φ220×105mm
- 重量:905g
- 素材:超軽量アルミ(鍋内部はフッ素加工)
- 付属品:1.5L鍋、1.75L鍋、フライパン、B25アルコールバーナー、ウインドシールド(ケトルなし)
- 日本限定ブラックカラーのモデルあり
【メリット】
- 25シリーズと同サイズながら軽量
- スタイリッシュなカラーバリエーション
- ケトルが不要な人にはぴったり
【デメリット】
- ケトルは別途購入が必要
- シルバー以外のカラーは好みが分かれる
【向いている人】
- 25シリーズのサイズ感が欲しいが軽量化したい人
- ケトルをすでに持っている、または必要としない人
- ブラックなど特別なカラーを楽しみたい人
【向いていない人】
- どうしてもケトルが欲しい人
- 標準的なシルバーカラーが好みの人
3. Trangia Storm Cooker 27-1 HA
27シリーズのハードアノダイズド仕様です。収納サイズは直径18.5cm×高さ10cmで、重量は690g。鍋は各1L×2個とフライパンがセットになっています。
ソロキャンプや2人での使用にピッタリのサイズ感で、ハードアノダイズド素材による耐久性の高さが特徴です。傷つきにくく、焦げ付きも比較的抑えられるので、長く使い続けたい人におすすめです。
【特徴】
- 収納サイズ:約φ185×100mm
- 重量:690g
- 素材:ハードアノダイズド(硬質アルマイト)
- 付属品:1L鍋×2、フライパン、B25アルコールバーナー、ウインドシールド(ケトルなし)
【メリット】
- コンパクトで軽量
- ハードアノダイズドで耐久性が高い
- 焦げ付きにくく扱いやすい
【デメリット】
- ケトルは別売り(0.6L用が別途販売)
- 1〜2人用のため、大人数には不向き
- 価格はアルミモデルより高め
【向いている人】
- ソロキャンプやデュオキャンプがメイン
- 耐久性を重視する
- 荷物の軽量化を最優先するバックパッカー
【向いていない人】
- 3人以上のグループで使う予定がある人
- とにかく安価なモデルを探している人
アルコールバーナーとガスバーナーの違い
Trangia Storm Cookerには標準でアルコールバーナー(B25型)が付属します。出力は約1000Wで、無風状態なら十分な火力を発揮します。
ただし、アルコールバーナーは火力の調整が難しいという特徴があります。燃料の量やバーナーの構造上、細かな火力調節がガスバーナーに比べて不得手です。また、着火や消火にも少しコツが要ります。
一方で、アルコール燃料は安価で手に入りやすく、ガス缶のように廃棄物が出ないというメリットもあります。
「火力調整ができる方がいい」「初心者なので扱いやすい方がいい」という人は、オプションで販売されているガスバーナーに交換するのもひとつの手です。ガスバーナーを使えば、ダイヤルで簡単に火力調節ができ、着火もワンタッチで行えます。もちろん、ガス缶が別途必要になる点はデメリットです。
よくある疑問
Q. 25と35の違いは何ですか?
基本的なサイズや構造は同じで、主にカラーや付属品のバリエーションが異なります。25シリーズがスタンダードなシルバーカラーが中心なのに対し、35シリーズには日本限定のブラックカラーモデルがあったりします。付属品の細かい仕様もモデルによって異なるので、購入前に公式ページや販売ページで確認することをおすすめします。
Q. アルミとハードアノダイズド、どちらがいいですか?
軽さを重視するなら超軽量アルミ、耐久性や扱いやすさを重視するならハードアノダイズドがおすすめです。超軽量アルミは価格も抑えられていますが、傷がつきやすいので取り扱いに注意が必要。ハードアノダイズドは重くなりがちですが、長く愛用したい方には安心感があります。
Q. ガスバーナーに交換できますか?
はい。Trangia社から別売りのガスバーナーが販売されています。風防部分はそのまま利用でき、バーナー部分だけを交換することで、ガス仕様に変更できます。アルコールバーナーとガスバーナーの両方を持っておけば、シチュエーションに合わせて使い分けられるので便利です。
Q. ケトルは後から買えますか?
27シリーズ用の0.6Lケトルは別売りされています。25/35シリーズ用の0.9Lケトルも別売りがあるので、ケトルなしモデルを購入した後でも後付けは可能です。ただし、ケトルを単体で買うより、最初からセットになっているモデルのほうがお得な場合が多いので、必要な方は最初からケトル付きモデルを選ぶのも手です。
Trangia Storm Cookerを選ぶときのチェックポイント
最後に、自分に合ったモデルを選ぶためのチェックポイントを整理しておきましょう。
- 使用人数を決める
〜2人なら27/37シリーズ、3人以上なら25/35シリーズが基本です。 - 素材を選ぶ
軽さとコスパ重視なら超軽量アルミ。耐久性と扱いやすさ重視ならハードアノダイズド。 - ケトルの要不要を考える
お湯を沸かす機会が多いならケトル付き(-4系)。不要ならケトルなし(-5系)で軽量化を図りましょう。 - カラーやデザインの好み
日本限定のブラックモデルなど、特別なカラーがあるのもTrangiaの魅力です。 - 予算と相談する
素材や付属品によって価格帯が変わります。何を重視するか優先順位を決めてから予算を組みましょう。
まとめ
Trangia Storm Cookerは、シリーズやモデルが豊富だからこそ、自分のスタイルにぴったり合う1セットを見つけられるクッカーです。
まずはサイズ(25/27シリーズ)を選び、次に素材(超軽量アルミ / ハードアノダイズド)、そしてケトルの有無を決めていくと、自然と自分に合ったモデルが絞り込まれます。
今回紹介したモデルは、どれも長く愛用できる実力派ばかりです。それぞれの特徴を比較しながら、あなたのキャンプスタイルにぴったりの一台を見つけてくださいね。
最後に、価格やスペックは時期によって変更されることがあります。購入前には必ず公式情報や販売ページで最新の情報を確認するようにしましょう。

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