キャンプ用のシングルバーナーを使っていると、「火力が強すぎてご飯が焦げる」「小さなクッカーが安定しない」といった悩みが出てきます。そんなときに役立つのがバーナーパッドです。
でも、「バーナーパッドってそもそも何?」「本当に効果あるの?」という声もよく聞かれます。
この記事では、バーナーパッドの基本的な役割から、選び方、おすすめ製品、使用上の注意点までをまとめて解説します。自分のバーナーに合ったアイテムを選ぶための判断材料として、最後まで読んでみてください。
バーナーパッドとは?どんな役割を持つアイテムか
バーナーパッドは、シングルバーナーの五徳の上に置く、メッシュ状の調理アクセサリーです。本体はステンレス鋼の枠に特殊耐熱鋼のメッシュを張った構造で、コンパクトで軽量なのが特徴です。
主な役割は、バーナーの炎をいったんパッド全体に伝え、熱を均一に分散させること。これにより、直火に近い強い加熱を和らげて、調理の幅を広げてくれます。キャンプでの煮込み料理やご飯炊き、ちょっとした温め直しなどに使い勝手がよいアイテムです。
バーナーパッドを使うメリット
バーナーパッドを導入すると、以下のようなメリットが期待できます。
とろ火調理ができるようになる
シングルバーナーは火力が強いものが多く、弱火にしてもどうしても中心部に熱が集中しがちです。バーナーパッドをかませることで炎のエネルギーがメッシュ全体に拡散され、ふんわりとした柔らかい火加減になります。煮込み料理やスープをグツグツと長時間加熱したいときにも重宝します。
小さなクッカーが安定する
五徳の間隔が広いバーナーに、小型のコッヘルやメスティンをそのまま置くと、ぐらついて不安定になることがあります。バーナーパッドを敷くことで、受け面が広がり、小さなクッカーでも安定して置けるようになります。
焦げ付きを防ぎやすい
直火で調理すると、どうしても底面の一部に熱が集中して焦げ付きやすくなります。バーナーパッドを使うと熱が均一に伝わるため、ご飯の底が真っ黒になるといった失敗を減らせます。特に炊飯やソース系の調理で効果を感じやすいでしょう。
片付けが楽になる
万が一、調理中に食材が吹きこぼれても、バーナーパッドが受け止めてくれるので、バーナー本体を直接汚しにくくなります。パッド自体はサッと水洗いするだけで簡単に落とせるのもポイントです。
バーナーパッドのデメリットと注意点
メリットがある一方で、いくつか知っておきたいデメリットや注意点もあります。
沸騰までの時間が長くなる
火力が分散されるということは、それだけ熱効率が直火よりも落ちるということです。実際に、ある専門メディアの検証では、バーナーパッドなしで約2分52秒で沸騰したお湯が、パッドを使うと約5分かかったという結果もあります。時短を重視する場面では、使いどころを見極める必要があるでしょう。
輻射熱による機器損傷リスクがある
これは特に重要な注意点です。バーナーパッドは炎を拡散するため、その分、下方向への輻射熱も発生します。メーカー公式サイトでも「下への輻射熱により、器具に損傷を与える場合があります」と明記されており、必ず弱火で使用することが推奨されています。強火で使い続けると、バーナーのノブやガス缶の接続部分が熱で変形・破損する恐れがあります。
サイズ選びを間違えると効果が半減する
バーナーやクッカーのサイズに合っていないと、安定性が悪くなったり、はみ出た部分が熱で変形したりすることがあります。選び方のポイントをしっかり押さえておくことが大切です。
バーナーパッドの選び方
一口にバーナーパッドといっても、サイズや材質、ブランドによっていくつかの選択肢があります。ここでは選ぶときに見ておきたいポイントを整理します。
サイズで選ぶ
バーナーパッドには主にSサイズとMサイズがあります。
Sサイズは約12cm角で、コンパクトなシングルバーナーや小型クッカーとの相性がよいです。一方、Mサイズは約15cm角と一回り大きく、安定感を重視したい場合や、やや大きめのクッカーを使う場合に適しています。
サイズが大きすぎるとバーナーの五徳からはみ出して不安定になりますし、小さすぎるとクッカーがしっかり乗らず、熱分散の効果も薄れてしまいます。購入前に、自分のバーナーの五徳のサイズと、よく使うクッカーの底径を確認しておくとよいでしょう。
材質と耐久性で選ぶ
バーナーパッドのメッシュ部分には、特殊耐熱鋼「FCHW2」という素材が使われていることが多いです。この素材は高温に強く、熱変形しにくいという特性があります。
ただし、同じFCHW2を使っていても、製品によってメッシュの編み方や厚みが異なるため、耐久性には差が出ます。たとえば、綾織(あやおり)のハイメッシュを採用している製品は、網目が細かく厚みがあるため、熱による歪みが起こりにくいとされています。
口コミレベルではありますが、価格が安い製品ほど熱でパッド全体が反ってしまうという声も散見されます。長く使い続けることを考えると、ある程度の品質が保証されている製品を選ぶのが無難です。
ブランドで選ぶ
バーナーパッドにはいくつかのブランドがありますが、現在特に注目されているのがユニフレームです。日本を代表するアウトドアブランドであり、信頼性の高さから多くのキャンパーに支持されています。
その他のブランドとして、キャンピングムーンやLazo、ベルモントなども製品を展開しています。価格帯や特徴が異なるので、自分の優先順位に合わせて比較検討するとよいでしょう。
おすすめバーナーパッドを紹介
ここからは、実際に購入を検討する際の候補となる製品を紹介します。各製品の特徴を比較しながら、自分に合ったものを見つける参考にしてください。
1. ユニフレーム バーナーパッドⅡ
ユニフレームから発売されているバーナーパッドの現行モデルです。2024年2月に初代モデルからアップデートされ、最大の変更点はハンドルが付いたこと。持ち運びや取り外しがしやすくなり、使い勝手が大幅に向上しました。
サイズはSとMの2種類。Sサイズは約12×12cm、重量約57g、Mサイズは約15×15cm、重量約76gです。材質には特殊耐熱鋼FCHW2を採用し、熱による変形が起こりにくい設計になっています。価格はSサイズで1,430円(税込)です。
メリット
- 日本ブランドならではの品質の安定感
- ハンドル付きで取り扱いがスムーズ
- 熱歪みが少ないという評価が多い
デメリット
- 他ブランドと比べると価格はやや高め
向いている人
- 長く使える信頼性の高い製品を求めている人
- 日本製にこだわりがある人
- ハンドル付きで使い勝手を重視する人
向いていない人
- とにかく安価な製品を優先したい人
- ハンドルがなくても気にならない人
注意点
- 他のバーナーパッドと同様、弱火での使用が必須です。強火で使うと輻射熱でバーナー本体を傷める原因になります。
2. CAMPING MOON ファイアパット
キャンピングムーンから販売されているバーナーパッドです。ユニフレームと同じく特殊耐熱鋼FCHW2を使用していますが、こちらは綾織のハイメッシュを採用しており、網目が細かく厚みがあるのが特徴です。
サイズはSとMの2種類で、Mサイズは約150×150mm、重量約80gです。枠にはステンレス鋼304を使用しています。
メリット
- ユニフレームと比較すると価格が抑えめ
- 綾織メッシュでしっかりした作り
- 遠赤外線効果も謳われている
デメリット
- ユニフレームと比較すると熱変形が生じやすいとのレビューがある
- 公式ブランドサイトが確認しにくい
向いている人
- コストパフォーマンスを重視する人
- 網目の細かさを重視する人
向いていない人
- 長期間の使用で形状変化を気にする人
- ブランドの公式サポートを重視する人
注意点
- 初回使用時に網が膨らむことがあると案内されていますが、使用を続けるうちに落ち着くとのことです。
- ユニフレーム同様、弱火での使用を守らないと機器損傷のリスクがあります。
3. Lazo バーナーパッド
AmazonなどのECサイトで手軽に購入できるバーナーパッドです。シンプルな構造で、エントリーモデル的な位置づけの製品です。
メリット
- 1,000円前後と非常に手頃な価格
- 初心者が試しに使うのにハードルが低い
デメリット
- 口コミでは熱変形が報告されている
- 材質や耐久性にばらつきがある可能性がある
向いている人
- まずは安価で試してみたい人
- そこまで頻繁に使わないという人
向いていない人
- 品質や耐久性を重視する人
- 長く愛用したい人
注意点
- 火力を強くしすぎるとバーナーのノブやボタンが溶けるという報告も見られます。特に安価な製品は、使用時の火力管理に細心の注意が必要です。
4. ベルモント ステンレスクロス
従来のバーナーパッドとは少し異なるコンセプトのアイテムです。ステンレス製の布状で、バーナーパッドとして使えるだけでなく、鍋底の焦げ付き落としなどにも使える多用途アイテムです。
サイズは100×100mm、重量はわずか7gと非常に軽量で、折りたたんでコンパクトに収納できます。
メリット
- 汎用性が高く、調理以外の用途にも使える
- 超軽量・超コンパクトで携行性に優れる
デメリット
- 他のパッドと比べて安定性に欠ける
- 価格がやや高い
向いている人
- 多機能アイテムを好む人
- 荷物を極限まで軽量化したいソロキャンパー
向いていない人
- 調理中の安定性を最優先する人
- シンプルなバーナーパッドが欲しい人
注意点
- 耐久性に関しては評価が分かれており、長期間の使用には向かないという意見もあります。
バーナーパッド使用時のよくある質問
バーナーパッドは本当に効果があるの?
専門メディアの検証によると、バーナーパッドを使うことでクッカー底面の温度差が大きく改善されたというデータがあります。パッドなしでは中心部と周辺部で60℃以上の差があったのに対し、パッドを使用すると約17℃にまで縮まったとのことです。このデータからも、熱分散効果は明確にあると言えるでしょう。
サイズはどれを選べばいい?
使用するバーナーの五徳サイズと、よく使うクッカーの底径を基準に選びます。目安として、SOTO ST-310などのコンパクトなバーナーにはSサイズ、やや大きめのバーナーやクッカーを使う場合にはMサイズが選ばれることが多いです。ただし、バーナーによってはMサイズが五徳からはみ出る場合もあるので、事前に寸法を確認することをおすすめします。
使うときの注意点は?
何よりも「弱火で使う」という点が最も重要です。強火で使うと、バーナーパッドが赤熱するだけでなく、下への輻射熱でバーナー本体やガス缶を損傷させる危険性があります。メーカーも強く注意喚起しているので、必ず守るようにしてください。
バーナーパッドを選ぶなら何を基準にすればいい?
ここまでの内容を踏まえて、バーナーパッド選びの判断基準をまとめます。
優先すべきポイント
- 自分のバーナー・クッカーに合ったサイズを選ぶ
- 弱火使用を徹底するという使い方を理解したうえで購入する
- 耐久性を重視するなら、ある程度の品質保証があるブランド製品を選ぶ
そこまで重視しなくてよいポイント
- 価格だけで選ぶと、熱変形しやすい製品に当たるリスクがある
- デザインだけで選ぶと、実用性で後悔することがある
バーナーパッドは、シングルバーナーの使い勝手を大きく変えてくれる便利なアイテムです。ただし、正しい使い方を守らなければ逆に機器を傷める原因にもなります。この記事で紹介したポイントを参考に、自分のスタイルに合った一枚を見つけてみてください。
何より、公式の注意事項を必ず確認し、弱火での使用を徹底することが長く安全に使うコツです。バーナーパッドを取り入れて、キャンプでの調理の幅を広げてみてはいかがでしょうか。

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