アウトドア用カセットコンロを探していると、必と言っていいほど名前が上がるのがイワタニの「タフまる」シリーズ。
「風に強い」という評判はよく聞くけど、実際どうなの? それに「タフまる」「タフまるJr.」「タフまるXG」って何が違うの?
結論から言うと、今このシリーズには4つのモデルがラインナップされています。それぞれサイズ、火力、使える鍋の大きさ、価格が異なり、自分の使い方にぴったり合うモデルを選べるようになっています。
この記事では、各モデルの公式スペックを中心に比較し、自分にはどのタフまるが合っているのかを判断する材料を整理していきます。
そもそも「タフまる」ってどんなシリーズ?
「タフまる」は、岩谷産業(イワタニ)が販売するアウトドア向けカセットコンロのシリーズです。
最大の特徴は、「ダブル風防ユニット」という独自の防風構造を搭載していること。特許も取得しているこの構造により、風が強いキャンプサイトや海辺、バルコニーなどでも火が消えにくく、安定して調理できるのが大きな強みです。
また、バーナー部分には「多孔式バーナー」を採用。細かい穴から均等に火が出るため、むらなく加熱できるのもポイントです。
そして何より、このシリーズは日本製。アウトドア用品は壊れたら困るもの。信頼性の面でも評価が高いシリーズです。
ただし、どのモデルにも共通して絶対に守ってほしいルールがあります。
テント内や車内では絶対に使用しないでください。 これはカセットコンロ全般に言えることですが、密閉空間での使用は一酸化炭素中毒の危険があります。必ず換気の良い屋外で使いましょう。
タフまるシリーズ4モデルを徹底比較
それでは、現行の4モデルをそれぞれ詳しく見ていきます。スペックを比較しながら、どのモデルがどんな人に向いているのかを整理していきます。
1. カセットフー “タフまる”(CB-ODX-1)
まずはシリーズの原点にしてスタンダードモデル、「タフまる」です。
型番はCB-ODX-1。2018年に発売されて以来、アウトドアシーンで多くのユーザーに支持されてきたモデルです。
主なスペック
- 最大発熱量:3.3kW(2,800kcal/h)
- 本体サイズ:341×283×129mm
- 本体重量:約2.4kg(ケース収納時は約3.5kg)
- 耐荷重:20kg
- 使用できる鍋の大きさ:鍋底の直径16cm以上~24cmまで
- ガス消費量:約236g/h
- 連続燃焼時間:約75分
- カラー:ブラック、オリーブ
- メーカー希望小売価格:11,000円(税抜10,000円)
このモデルの何よりの魅力は、耐荷重20kgという頑丈さ。ダッチオーブンなどの重い調理器具を乗せても安定して使えます。ダッチオーブン料理を本格的に楽しみたい人には、最適な選択肢になるでしょう。
また、ダブル風防ユニットと多孔式バーナーの組み合わせで、風が強い日でも火が消えにくい設計になっています。
デメリットとしては、本体重量が2.4kgとやや重めなこと。持ち運びを考えると少しずっしりきます。また、鍋底が16cm未満の小さなクッカーは使えないので、シェラカップだけでお湯を沸かすような使い方には向いていません。
こんな人に向いています
- ファミリーキャンプで大人数分の料理を作る人
- ダッチオーブン料理を楽しみたい人
- 風の強い場所でキャンプをすることが多い人
- 安定感と信頼性を最優先する人
こんな人には向いていません
- ソロキャンプで軽量化を重視する人
- 小さなクッカーをメインで使う人
- とにかくコンパクトなコンロが欲しい人
2. カセットフー “タフまるXG”(CB-ODX-XG)
続いては、タフまるの進化版として2025年に登場した「タフまるXG」です。
型番はCB-ODX-XG。スタンダードモデルの基本性能はそのままに、いくつかの重要なアップデートが施されています。
主なスペック
- 最大発熱量:3.4kW(2,900kcal/h)
- 本体サイズ:341×283×129mm(スタンダードモデルと同じ)
- 本体重量:約2.2kg(ケース収納時は約3.3kg)
- 耐荷重:20kg
- 使用できる鍋の大きさ:鍋底の直径6cm以上~24cmまで
- カラー:マットブラック
- メーカー希望小売価格:11,990円(税抜10,900円)
XGモデルで一番の進化ポイントは、「X型ゴトク」の採用です。
これにより、従来のタフまるでは使えなかった鍋底6cm以上の小型クッカーが使えるようになりました。シェラカップや小型のコッヘルなど、ソロキャンプでよく使うサイズの調理器具にも対応できるようになったのです。
また、本体表面にはマットブラックのナノセラミック塗装が施され、スタンダードモデルより約200g軽量化されています。見た目もよりスタイリッシュになり、丸型の点火つまみも操作性が向上しています。
風に対する強さや耐荷重20kgといった基本性能はスタンダードモデルを継承しているので、「タフまるの頑丈さはそのままに、もう少し細かい使い勝手が欲しい」という人にぴったりです。
こんな人に向いています
- タフまるの性能が欲しいけど、小型クッカーも使いたい人
- デザイン性も重視する人
- 最新モデルを選びたい人
- ソロでもグループでもどちらでも使いたい人
こんな人には向いていません
- 予算をできるだけ抑えたい人(スタンダードモデルの方が安い)
- 特に小型クッカーを使う予定がない人
3. カセットフー “タフまるJr.”(CB-ODX-JR)
次は、タフまるシリーズのコンパクトモデル「タフまるJr.」です。
型番はCB-ODX-JR。スタンダードモデルを一回り小さくしたような設計で、持ち運びやすさを重視したモデルです。
主なスペック
- 最大発熱量:2.3kW(2,000kcal/h)
- 本体サイズ:286×193×122mm
- 本体重量:約1.6kg
- 耐荷重:10kg
- 使用できる鍋の大きさ:鍋上部の直径20cmまで(鍋底は11cm以上)
- ガス消費量:約169g/h
- 連続燃焼時間:カセットガスジュニア使用時約45分、カセットガス使用時約102分
- カラー:オリーブ、ブラック
- 価格:オープン価格
タフまるJr.の最大の強みは、そのコンパクトさと軽さです。本体サイズは約286×193×122mm、重量は約1.6kgと、ザックに入れて持ち運ぶのにも負担が少ないサイズ感。
また、このモデルはカセットガスジュニアにも対応しているのが特徴。小型のガス缶を使えば、さらに荷物をコンパクトにまとめられます。もちろん標準的なカセットガスも使えるので、用途に応じて使い分けられます。
ダブル風防ユニットはこのモデルにも搭載されており、小型ながら風に強い設計です。
ただし、スタンダードモデルと比べると火力は2.3kWと控えめ。耐荷重も10kgまでなので、大きなダッチオーブンを使うのには適していません。また、使える鍋のサイズも鍋上部で直径20cmまでと制限があります。
こんな人に向いています
- ソロキャンプや2人程度の少人数キャンプをする人
- 荷物をなるべく軽く・コンパクトにしたい人
- バイクキャンプやバックパッキングなど、収納スペースが限られる人
- 防災用の非常用コンロとしても検討している人
こんな人には向いていません
- 大きなダッチオーブンで料理をしたい人
- 大人数での調理をする人
- 高出力のコンロが必要な人
4. カセットフー “タフまるXG Jr.”(CB-ODX-XGJR)
そして、タフまるシリーズの最新モデルが、2026年4月に発売された「タフまるXG Jr.」です。
型番はCB-ODX-XGJR。タフまるJr.のコンパクトさを引き継ぎながら、XGシリーズの進化ポイントを取り入れたモデルです。
主なスペック
- 最大発熱量:2.3kW(2,000kcal/h)
- 本体サイズ:286×193×122mm(タフまるJr.と同じ)
- 本体重量:約1.6kg(ケース収納時は約2.5kg)
- 耐荷重:10kg(8インチまでのダッチオーブンOK)
- 使用できる鍋の大きさ:鍋底の直径6cm以上
- カラー:マットブラック
- メーカー希望小売価格:11,000円(税込)
タフまるXG Jr.の最大の進化ポイントも、やはりX型ゴトクの採用です。
これにより、従来のタフまるJr.では使えなかった鍋底6cm以上の小型クッカーが使えるようになりました。タフまるJr.では鍋底11cm未満の調理器具は使えなかったので、ここは大きな改善点です。
コンパクトサイズはそのままに、シェラカップなどの小さなクッカーにも対応できるようになったことで、ソロキャンプでの使い勝手が格段に向上しました。
デザインもマットブラックに統一され、スタイリッシュな雰囲気に。丸型の点火つまみもXGシリーズ共通のものになっています。
耐荷重は10kgのままですが、公式情報では8インチまでのダッチオーブンなら使えるとされています。小型のダッチオーブンを使いたいソロキャンパーには嬉しいポイントです。
こんな人に向いています
- ソロキャンプでシェラカップなどの小型クッカーをよく使う人
- コンパクトさと使い勝手の両方を求める人
- シリーズの最新モデルを狙っている人
- スタイリッシュなデザインが好きな人
こんな人には向いていません
- 大きな調理器具をメインで使う人
- とにかく価格を抑えたい人
- 特に小型クッカーを使う予定がない人(タフまるJr.で十分な場合もある)
4モデルを一覧で比較
ここで、全モデルの違いを一覧で整理しておきます。
最大発熱量
- タフまる:3.3kW
- タフまるXG:3.4kW
- タフまるJr.:2.3kW
- タフまるXG Jr.:2.3kW
本体サイズ
- タフまる:341×283×129mm
- タフまるXG:341×283×129mm
- タフまるJr.:286×193×122mm
- タフまるXG Jr.:286×193×122mm
本体重量
- タフまる:約2.4kg
- タフまるXG:約2.2kg
- タフまるJr.:約1.6kg
- タフまるXG Jr.:約1.6kg
耐荷重
- タフまる:20kg
- タフまるXG:20kg
- タフまるJr.:10kg
- タフまるXG Jr.:10kg
使用可能な鍋底のサイズ
- タフまる:16cm以上
- タフまるXG:6cm以上
- タフまるJr.:11cm以上
- タフまるXG Jr.:6cm以上
ゴトク形状
- タフまる:標準
- タフまるXG:X型
- タフまるJr.:標準
- タフまるXG Jr.:X型
希望小売価格
- タフまる:11,000円(税抜)
- タフまるXG:11,990円(税抜)
- タフまるJr.:オープン価格
- タフまるXG Jr.:11,000円(税込)
見てわかる通り、サイズで選ぶなら「タフまる系」か「タフまるJr.系」、小型クッカー対応で選ぶなら「XG系」かどうかが大きな分かれ目になります。
購入前に確認しておきたいこと
どのモデルを選ぶにしても、いくつか共通して確認しておきたいポイントがあります。
まず、実売価格は変動します。ここに記載した価格はメーカー希望小売価格です。実際の販売価格は店舗や時期によって異なるので、購入時には販売ページで最新の価格を確認してください。
また、どのモデルも専用のキャリングケースが付属します。持ち運びや収納に便利なので、別途ケースを買う必要はありません。
そして繰り返しになりますが、テント内や車内では絶対に使用しないでください。カセットコンロは屋外用です。換気の良い場所で正しく使いましょう。
口コミで見られる評価の傾向
実際のユーザーからはどのような声が上がっているのか、一部の口コミを参考までに紹介します。
良い評価としては、「風が強くても火が消えない」という声が非常に多く見られます。やはりダブル風防ユニットの効果を実感しているユーザーが多いようです。
また、「専用ケースが便利」「しっかりした作りで安心感がある」「見た目がかっこいい」といった声もよく聞かれます。アウトドア用品としての信頼性とデザイン性の両面で評価が高いようです。
一方で、「重量がもう少し軽ければ」という声も一部で見られます。特にスタンダードモデルは頑丈な分、重量があるのは事実です。持ち運びを重視する人はJr.シリーズを検討した方がよいでしょう。
また、ごく一部の口コミでは「塗装の剥がれ」や「部品の不具合」を指摘する声もあります。ただし、これらの声は全体から見ると少数派で、多くのユーザーは耐久性に満足しているようです。
口コミはあくまで参考情報として、自分の目的や使い方に合うかどうかを最優先に判断してください。
自分のシーンに合ったタフまるの選び方
ここまで各モデルの特徴を見てきましたが、結局どのモデルを選べばよいのでしょうか。
ファミリーキャンプやグループキャンプがメインで、ダッチオーブンも使いたい人は、タフまるかタフまるXGがおすすめです。耐荷重20kgの安定感は大きなアドバンテージになります。小型クッカーを使う予定があればXG、特に使わなければスタンダードモデルで十分です。
ソロキャンプやデュオキャンプが中心で、荷物はコンパクトにしたい人は、タフまるJr.かタフまるXG Jr.がよいでしょう。特にシェラカップなど小さなクッカーをよく使うなら、XG Jr.一択です。そうでなければ通常のJr.でも十分に使い勝手が良いです。
防災用の非常用コンロとして考えているなら、コンパクトなJr.シリーズが収納場所を取らず、いざという時に持ち出しやすいでしょう。
予算を重視するなら、スタンダードなタフまるかタフまるJr.が選択肢になります。XGシリーズは最新機能が搭載されている分、価格はやや高めに設定されています。
どのモデルも間違いなく良い製品です。大事なのは自分の使い方に合っているかどうか。スペック表を眺めるだけでなく、自分のキャンプスタイルや調理スタイルをイメージしながら選んでみてください。
まとめ
イワタニの「タフまる」シリーズは、風に強いダブル風防ユニットと多孔式バーナーを備えた、アウトドア用カセットコンロの信頼シリーズです。
現在は4モデルがラインナップされており、サイズ、火力、小型クッカー対応の有無、価格帯でしっかりと住み分けがされています。
- タフまる:スタンダードモデル。耐荷重20kgでダッチオーブンも安心
- タフまるXG:X型ゴトク採用で小型クッカー対応。スタイリッシュな最新モデル
- タフまるJr.:コンパクト&軽量。ソロキャンプに最適
- タフまるXG Jr.:コンパクトサイズで小型クッカー対応。2026年発売の最新Jr.モデル
自分がどんなシーンで使うのかをイメージしながら、ぴったりの一台を選んでください。
スペックや価格は変更される場合があるので、購入前には必ず公式サイトや販売ページで最新情報を確認することをおすすめします。

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